ロードバイクのあれこれ

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足裏の痛み!足底筋膜炎を治療するには靴をはかないこと

      2018/12/26

 

足の裏に激痛が走る。特に歩いたり走ったりするときに。

それは足底筋膜炎かも?

ランナーに多い病気(炎症)であり、治りづらいことからやっかいな病気です。

知ってました?足底筋膜炎などのランナー故障はクッション性のあるマラソンシューズをナイキが作ったことがきっかけということを。

ハーバード大学自然人類学教授、ダニエル・リーバーマン博士の言葉について考えてみるといい。「現在われわれを苦しめる足や膝のけがの多くは、じつは靴を履いて走ることに原因があります。靴はわれわれの足を弱くし、オーバープロネーション(踵が内側に傾くこと)を招き、膝や足部に問題を生じさせる。1972年にナイキが現代的なアスレティックシューズを発明するまで、人々はきわめて薄い底の靴を履いて走っていたが、彼らの足は強く、負傷率ははるかに低かったのです」

クリストファー・マクドゥーガル,BORN TO RUN 走るために生まれた ウルトラランナーvs人類最強の”走る民族”,日本放送出版協会,2010

ナイキが一躍トップマラソンシューズメーカーに躍り出た理由はズバリ、クッション性「厚さは速さだ」と売り文句にしているます。

またクッション性の高いシューズは怪我をしにくいということで売り出しています。

これは本当なのでしょうか?

想像してください。

卵を緩衝材でめいっぱいくるんで放り投げる姿を。

さてアスファルトにたたきつけられた卵はどうなっているでしょう。

きっと、バリバリに割れています

マラソンシューズのクッション性が高いことと故障しないことの因果関係はないに等しいのです。

そこで改めてシューズを履かないことの重要性に改めて光を当てます。

足底筋膜炎や脚の故障でお悩みのかたの一助になれば幸いです。

みなさんは「タラウマラ族」を知っていますか?

この地球上には超長距離(100km越えは当たり前)を超高速で踏破するとてつもない民族がいます。

それがメキシコに住んでいる「タラウマラ族」。

あるアメリカ人生理学者は、タラウマラ族の運動能力にいたく感動し、適切な評価の尺度を見つけるために二八〇〇年前までさかのぼることになった。「古代スパルタ人の時代以降、これほど高次な身体状態を達成した民族はなかっただろう」と、そのデイル・グルーム博士は『アメリカ心臓ジャーナル(American Heart Journal)に発表した研究報告を締めくくっている。p24

ナチュラルボーンランナーは見つかった。ナチュラルボーンランナーの完全な一族が見つかった。見たかぎり彼らは期待していたとおりに楽しげで、ほれぼれするばかりだ。

クリストファー・マクドゥーガル,BORN TO RUN 走るために生まれた ウルトラランナーvs人類最強の”走る民族”,p141,日本放送出版協会,2010

彼らの驚くべき特徴は怪我が少ないこと。しかもベアフット(素足)に近い状態で走っているのにも関わらず!

足底筋膜の働き

通常ならそのような状態で走ったり歩いたりすると、足底筋膜という足裏の全体を覆っている筋肉や靭帯やそれを取り巻く組織に傷がついて炎症が起こること必須です。

私たちがスタスタ歩け、タッタッと走ることができるのは、この足底筋膜が、足のアーチを保護しサポートすることで着地時の衝撃を吸収に貢献しているからです。

足底筋膜炎とは?

その足底筋膜に炎症(腫れや痛み)が起こることを足底筋膜炎と呼びます。

動かないときは痛みはありませんが、動作時に腫れや痛みによってうまく運動が出来なくなる場合がほとんどです。

重症化するとかかとの骨が変形し、棘(とげ)を作ってしまう可能性があります。

棘が出来ると、高いパフォーマンスが発揮できなくなり、痛みとともに暮らしていかなければなりません。

そのため早期治療、療養が大切です。

足底筋膜炎の治療法はストレッチやインソールなどさまざまありますが、実は素足で走るベアフットランニングが効果的ではないのかという考えが「タラウマラ族」の活躍によって示唆されました。

なんたって、素足に近い状態で不整地を何時間も超高速で走り、怪我をほとんどしないというのですから。

その謎を解くことで、足底筋膜炎の治療に生かせるのではないか?という訳です。

足底筋膜炎の原因とは?

着地のような強く、継続する機械刺激(物理的な刺激)がもとで、筋肉や筋肉につながっている腱、靭帯や軟部組織に小さな損傷が見られ、その部分が固く変性することで、炎症が発生し、痛みにつながっていると言われています。

足裏のかかとと土踏まずの部位に痛みが出やすくなります。

痛みから解放!足底筋膜炎の治療法とその考え方

従来の治療の考え方はストレッチや足底筋の強化、インソールを作製するなど

薬や手術で一発で良くなるものではないので、時間が必要です。

治療の第一は休養です。炎症を鎮めるのに一番有効な手段は「患部を安静にする」ことです。

もっと言うと血液の循環を良くし、新陳代謝を高めることで炎症を起こした患部の回復を早める交替浴が有効です。※交替浴とはサウナ⇔水風呂のようなやけどしない熱湯と冷水交互に患部をつけること

足底筋膜炎治療に役立つランニング靴は!?

裸足です。もしくはベアフット用のソールがほとんどないサンダル様シューズ

その理由とは

足底筋膜炎の原因のひとつである、歩き方を改善するのが目的だからです。

つまり一時的に痛みをとるのではなく、痛みが出ない歩き方を再学習するということで、痛みを根元からなくすことに焦点を当てています。

そのため時間と根気が必要となります。

また、現代は昔にくらべ、足底筋膜炎などの足の故障が多くなっていると言われています。

なぜだと思いますか?

それは

踵接地(ヒールストライク・ヒールコンタクト)はクッション性のある靴が登場してから、はじめて可能になった走り方だからです。

その先駆者がナイキ。

ナイキは靴を売るために、ランニング・マラソンブームを作り、靴を売るために過度のクッション性が脚に良いという神話(嘘)をランナーの潜在意識に刷り込みました。

それがナイキの罪。

ナイキの罪とは?

ランニング障害の蔓延を巨悪のナイキのせいにするのは安易すぎるように思える。がこの会社を設立したのは、何でも売ろうとするオレゴン大学のランナー、フィル・ナイトと、何でも知っていると自負するオレゴン大学のコーチ、ビル・バウワーマンだった。このふたりが手を組むまで、現代的なランニングシューズは存在しなかった。現代的なランニング障害の大半もしかりだ。P256

また、バウワーマンは『ジョギング(jogging)』というベストセラー本も執筆しており、アメリカの大衆に新しい単語と新しい強迫観念をもたらした。ナイキシューズが売れる素地を作ったといっても過言ではない。

クリストファー・マクドゥーガル,BORN TO RUN 走るために生まれた ウルトラランナーvs人類最強の”走る民族”,日本放送出版協会,2010

ナイキはあくまで営利企業です。

よって、速く走るために開発をするのではなく、いかに売れるかを念頭に開発します。

その例としてナイキ・ペガサスシリーズがあります。

ナイキ・ペガサスの真実

ナイキ・ペガサスは1981年に登場し、83年に洗練されたワッフルソールの極致に到達したが、その後 歴代1の人気を誇るランニングシューズであるにもかかわらず、98年に突然生産中止となり、結局2000年に生まれ変わった姿で再登場している。それほど大掛かりな手術を施したのはなぜか?シューズの品質を向上させるためではない。ナイキのシューズデザイナーとして初代ペガサスの開発に携わった人物が話してくれたが、それは収益を向上させるためだ。ナイキのねらいは、気に入ったシューズが品切れになった場合に備え、一度に二足、三足、五足と買いだめするようにランナーたちをそそのかし、売り上げを三倍にすることにある。

クリストファー・マクドゥーガル,BORN TO RUN 走るために生まれた ウルトラランナーvs人類最強の”走る民族”,p299,日本放送出版協会,2010

ナイキが世界一のランニングシューズメーカーである本当の理由とは?

ナイキはクッション性の高い靴を作ることで、人類に新たな走り方を提供しました。

それが、我々が現在当たり前のように行っている踵接地です。

踵接地を可能にしたクッション性能の高いマラソンシューズ、それこそがナイキの偉大なる発明と言えます。

ナイキの偉大なる発明とは?

バウワーマンが自身の神経系と妻のワッフル焼き器を犠牲にして、地下室でゴムを溶かしては新種のフットウェアの発明に励んだ。この実験からバウワーマンが得たのが、衰弱した神経とかつてないほどクッション性の高いランニングシューズだった。バウワーマンが上手かったのは、自身の新型シューズでのみ可能な新たな走法を提唱したことだった。人はそれまでは安全におこなえなかった走り方ができるようになった。それは踵で着地することだ

クリストファー・マクドゥーガル,BORN TO RUN 走るために生まれた ウルトラランナーvs人類最強の”走る民族”,p257,日本放送出版協会,2010

ナイキが一躍トップマラソンシューズメーカーに躍り出た理由はズバリ、「踵接地」。また、それを可能にした抜群のクッション性能。

「厚さは速さだ」と標榜しているのは有名です。

またクッション性の高いシューズは怪我をしにくいということで売り出しています。これは本当なのでしょうか?

ランニングシューズのクッション機能は脚を守るのか?

故障経験者に共通する最大の変数がトレーニング場の表面や走るスピード、一週間に走る距離、「実戦トレーニングによるモチベーション」のいずれでもないことだった。それは体重でもなければ、それまでの故障歴でもない。シューズの価格である。95ドル以上のシューズを履いたランナーは、けがをする確率が40ドル未満のシューズのランナーの2倍だったのだ。たとえば、『スポーツと運動における医学と科学(Medicine & Science in Sports & Exercise)』誌に掲載された1991年の報告では、つぎのことが明らかにされている。「保護機能(高いクッション性、”プロネーション矯正”など)がついた高価なランニングシューズを履く者は、安価な(40ドル未満の)シューズを履くランナーよりもけがをする頻度が著しく大きい
なんときつい冗談だろう。価格が2倍なら痛みも2倍とは。
慧眼のヴィン・ラナナ・コーチは早くも80年代前半にこの現象に気づいていた。「チームのためにハイエンドモデルを発注したことがあるが、2週間もしないうちに、足底筋膜炎やアキレス腱障害に苦しむランナーが過去最多になってしまった。私はすぐに返品して、こう伝えたよ。『いつもの安いシューズを送ってくれ』」とラナナは言う。「以来、注文するのはいつもローエンドのシューズだ。ケチだからじゃない。私の仕事は選手に速く走らせ、体調を維持させることだからだ」

クリストファー・マクドゥーガル,BORN TO RUN 走るために生まれた ウルトラランナーvs人類最強の”走る民族”,p246,日本放送出版協会,2010

 

ランニングシューズに搭載されているクッション機能の真実とは?

1988年までさかのぼると、オレゴン大学の生体力学/スポーツ医学研究所所長、バリー・ベイツ博士が、履き古されたシューズのほうが新品よりも安全だと示唆さるデータを収集している。『整形外科・スポーツ理学療法ジャーナル(Journal of Orthopaedic & Sports Physical Therapy)』誌で、ベイツ博士と同僚たちは、シューズがすり減ってクッション材が薄くなると、ランナーは足をコントロールしやすくなると報告した。
どうして足のコントロール+ぺらぺらになった靴底=けがをしない脚になるのだろうか?ある魔法の成分、つまり恐怖のためだ。アディダス・メガバウンスといった商品名から連想されるふかふかしたイメージとは裏腹に、クッション材は衝撃を緩和する役には立たない。理論的に考えれば当然だ。ランニングによる脚への衝撃は体重の12倍にもなるので、半インチのゴムが、たとえば私の場合、落下する1250キロの肉塊に多少なりとも抵抗できると信じるのはばかげている。卵を鍋つかみでくるんだところで、ハンマーでたたけば、卵は無事ではいられない。
アメリカバイオメカニクス学会の1986年の総会に、当時のナイキ・スポーツ・リサーチ・ラボ所長、E・C・フレデリックは爆弾を抱えて出席した。「被験者がやわらかいシューズを履いた場合と硬いシューズを履いた場合では」と彼は述べている。「衝撃力にはなんのちがいもないことが判明した」なんのちがいもない!p247

オレゴンの研究者たちが『整形外科・スポーツ理学療法ジャーナル』に発表した1988年の研究では、ランニングシューズがすり減ってクッション材が硬くなると、ランナーの足は安定してふらつきにくくなることが明らかにされている。p248

クリストファー・マクドゥーガル,BORN TO RUN 走るために生まれた ウルトラランナーvs人類最強の”走る民族”,日本放送出版協会,2010

また、足部のプロネーション(着地時にかかとが内側に倒れること)が問題となり、それが原因で足底筋膜炎やランナー膝などの故障につながるという意見も良く聞かれます。

したがって、従来のマラソンシューズはプロネーションをなくすように設計されています。

しかし、実はこのプロネーションをなくすことこそ、足底筋膜炎やランナー膝などの故障の原因になっているかもしれないのです。

ランナー膝や足底筋膜炎などの怪我の原因となるプロネーションは悪者なのか?

※プロネーションとは足部の内転(回内)。つまり着地時にくるぶしが内側に倒れること。プロネーションが大きい場合は、扁平足、外反母趾、足底筋膜炎、シンスプリント、腸脛靭帯炎(ランナー膝)、アキレス腱炎につながると言われています。

「ベアフット・ランニングは長年にわたる私のトレーニング哲学のひとつだ」と語るのはジェラード・ハートマン博士、アイルランドの理学療法士だ。「プロネーションはすっかり悪い言葉になってしまったが、本来、それは足の自然な動きにすぎない。足は内転(プロネート)するようにできている
プロネーションの動きを見るには、シューズは脱いで家のまわりでも走ってみるといい。路面が硬い場合、足はシューズを履いていたときの習慣をいったん忘れ、自動的に自己防衛モードに切り換わる。あなたは無意識のうちに足の外側で着地し、小指から親指にかけてそっと転がすようにして、足をフラットにするだろう。それがプロネーションだ。ショックを吸収するこのおだやかなひねりがあるから、土踏まずは縮まるのである。

クリストファー・マクドゥーガル,BORN TO RUN 走るために生まれた ウルトラランナーvs人類最強の”走る民族”,日本放送出版協会,2010

裸足で走ると、意識せずとも走り方が変わります。これを足底筋膜炎の治療に生かすことが出来ると考えます。

マラソンシューズこそがランナー膝を作る?

だが70年代に、ランニング界最大の権威がその足のひねりに疑問を投げかけた。ランニングの美しさに関する論文でマラソン界の哲人王となった心臓病学者、ジョージ・シーハン博士が、過度のプロネーションがランナー膝(腸脛靭帯炎などのランニングによる膝の障害)の原因ではないかと考えたのだ。博士の考えは正しく、と同時にとんでもないまちがいでもあった。オーバープロネーションは踵で着地するから生じるのであって、そもそもクッションがなければ、踵で着地することはないからだ。ところが、シューズメーカーはシーハン博士の言葉に飛びつき、あらゆるプロネーションを一掃するウェッジソールの超工学を駆使したお化けシューズをつくったのである。

クリストファー・マクドゥーガル,BORN TO RUN 走るために生まれた ウルトラランナーvs人類最強の”走る民族”,p251,日本放送出版協会,2010

ナイキが創業したのが、1968年。

それまでの靴はクッション性がない足袋のようなかたちをしていました。

つまりクッション性の高いランニングシューズのような踵接地+プロネーション矯正という走り方が開発・浸透してから50年程度しか経過していないという事実。

では50年前の人はどのような走り方をしていたのか?

そこに足底筋膜炎を治すヒントがあります。

昔の飛脚や狩人は、ベアフット(素足・裸足)に近い状態で、踵からの接地ではなく、中足部(ミッドフット)やつま先部(フォアフット)からの接地を基本として走っていました。

クッションつきのシューズが発明される以前、ランニングフォームはどの時代も同じだった。ほかに選択肢はなかった。衝撃を吸収するものは、脚を縮める動きと中足部の厚い脂肪しかなかったからだ。(人類学者)

靴は不要!足底筋膜炎の治療にはベアフット(裸足)がおすすめ!

ベアフットランニングでの走り方は意識して行うものではありません。DNAに刻み込まれた人類が獲得した走り方です。

ベアフット(裸足)というスイッチをいれたならば、その状態を身体が自動的に認識し、適切な接地を実行してくれます

意識せずとも勝手に中足部接地(ミッドフット)やつま先接地(フォアフット)に変換されます。

これにより、足のアーチが本来持っている機能を取り戻し、適切なプロネーション(足の内転・回内)が行われ、足底筋膜炎のようなシューズによって引き起こされる可能性のある走り方ではなく、人類が狩人だったころから、養った走り方がインストールされるのです。

上記がベアフットランニングを使った足底筋膜炎などのランナー故障を治療する基本的な考え方です。

アフリカの選手が速く、ランニングフォームがフォアフットである理由は、アフリカは比較的に貧しい国であり、クッション性が高いマラソンシューズ(高価なマラソンシューズ)が手に入りづらいため、ベアフットに近い状態で、幼いころから不整地を歩いたり、走ったりしていたので、現在の速いアフリカンランナーが生まれたと言えます。

よって、ベアフットランニングは身体が自動的にフォームを修正し、着地時の衝撃の分散が行われることで、足底や足関節のさまざまな個所に刺激が入るのと同時に、怪我をしにくい走り方が身につきます

これが、足底筋膜炎などの故障を抜本的に改善させる方法のひとつではないかと考えます。

靴は履かない!ベアフットランニングの足底筋膜炎の治療方法(具体例)

足底筋膜炎になれば、炎症がある程度引くまで休養し(1か月程度~)、ベアフット(裸足)もしくは専用のベアフットシューズを使用して、ゆっくりと芝生の上などを歩行してください。

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足の裏で地面の感覚をしっかりととらえ、走り方をリセットする気持ちが大切です。あまり意識すると動作がぎこちなくなってしまうので、そえぞれの動作には意識を向けずに、走ることを楽しんでください。

ベアフットランニングはあくまで治療の目的として位置付けているので、ベアフットでトレイルに出かけることは想定していません。(ある程度、慣れれば行ってもいいかもしれません。)足の強さは人それぞれなので、無理にベアフットに近い状態でトレイルランを行うと怪我や足底筋膜炎が悪化する可能性があります。

足底筋膜炎を治療するベアフットで重要なのは、

  • ゆっくりと歩く・走る
  • 地面の感触を感じる

 

走り方に意識を向けずに、走り方をリセットする気持ちで気持ちよく走る。※フォアフットやミッドフット・ヒールコンタクトなどは意識しない。

芝生がない場合はアスファルト以外の場所を探して、実施してください。その際はベアフット専用シューズが便利です。もちろんベアフットが一番効果的ですが。

靴を履かない!ベアフットやサンダルで足底筋膜炎が悪化する理由

良くベアフットやワラーチなどのサンダルを使用して、足底筋膜炎が悪化したとの話を聞きます。

まず、大前提に足底筋膜炎は治りづらい故障なので、治療には時間がかかります。一朝一夕に痛みは取れません。

また、少し良くなってきてから、いきなりハードなトレーニングを始める人も多いです。

ベアフットやワラーチなどのサンダルは魔法の道具ではありません

ゆっくりと時間をかけて身体になじませる必要があります。

あくまで新しい走り方を身体に再インストールする手段であって、痛みをすぐにとったり、劇的な改善を見せるものではありません

よって、時間と根気が必要となります。

そこを理解した上で、ベアフットランニングやワラーチを活用してください。

足底筋膜炎を悪化させるのは靴だけではない!

ランニングをする上で、忘れてはいけない大きな変化が50~60年前に突如として人類の前に立ちはだかりました。

それがアスファルトの存在です。

現在、マラソンはアスファルト上を走る競技です。

アスファルトは最近になって登場した脚にとって最大の敵といっても過言ではありません。

ベアフットランニングが想定しているのは古来からある自然の中。つまり、トレイルランやクロスカントリーでは目を見張る効果を上げます。

なので、「タラウラマ族」が実力を遺憾なく発揮したのが、超長距離のトレイルランだったということです。

マラソン界でその名を聞かないのはきっとアスファルトとベアフットの相性が悪いせいです。

アフリカのランナーは不整地とアスファルト両方を走ることができる環境で育ったことで、マラソン界に君臨していると考えられます。

アフリカが発展し、アスファルトだらけになれば、今後の長距離陸上界は新たな時代に突入するでしょう。

市民ランナー目線で言うとアスファルトという特殊な環境を走るためには、クッション機能を持ったマラソンシューズの効果は幾分か高くなる可能性があります。

心理的効果という意味で。※実際はいくらクッション性能を高めても、足を守ることは原理上不可能です。卵の例を思い出してください。

クッションがあるから怪我をしにくい、速く走ることができると思い込むことで、プラセボ効果的に実際に故障率が低下したり、自己ベストを更新したりすることは十分にありえます

よって市民ランナーにとって、ナイキの「厚さは速さだ」は皮肉にも的を得ているかもしれません。

最後に

ランニングシューズを捨て、サンダルだけを履くようになった。「苦しむと人は謙虚になる。どうしたら痛い目に遭うことになるか、知っておいて損はない」

クリストファー・マクドゥーガル,BORN TO RUN 走るために生まれた ウルトラランナーvs人類最強の”走る民族”,p155,日本放送出版協会,2010

 

人がレースをするのは相手を打ちのめすためというわけではない。いっしょにすごすためだ、と彼は理解した。だがスコットにはもっと単純な走り方があった。他人のことを考えれば、自分という枠を簡単に脱却できる。

クリストファー・マクドゥーガル,BORN TO RUN 走るために生まれた ウルトラランナーvs人類最強の”走る民族”,p362,日本放送出版協会,2010

 

走ることは人にものを買わせるのが目的ではない。走ることは自由でなきゃいけないのさ。

クリストファー・マクドゥーガル,BORN TO RUN 走るために生まれた ウルトラランナーvs人類最強の”走る民族”,p407,日本放送出版協会,2010

 

 

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