心拍計トレーニング方法 引き出せ持久力
2018/10/06
目次
初心者でもできる科学的トレーニング入門
心拍計トレーニング方法 引き出せ持久力
運動強度を考えながらトレーニングをしていますか?
運動強度とは運動の強さの割合です。
100% 全力
80% かなりきつい
70% きつい
50% 普通
てな具合です。
トレーニングを行う上で毎回運動強度の設定を行い目標心拍数を把握することで、効果的にトレーニングすることができます。
毎回計算する必要はなくゾーンと目標心拍数さえ予め計算して把握しておけばOK!
安静時心拍数は運動を継続していくと低下していくので、面倒くさい人は1ヵ月ごとにに測定すればよいと思います。
運動強度の把握(どれくらいの負荷が掛っているか?)
最大心拍数=220-年齢
※上記の最大心拍数はあくまで目安の数字なので、個人差がとても大きく、上記の数式を当てはめた結果を全ての人に適応させるべきではないと主張する方もいます。それくらい不確かな数字なのであくまで参考程度に。
本当に最大心拍数を計測するひとは実際にエルゴメーター等を使い超高強度の運動をして把握しています。
最大心拍数=207-年齢×0.7
個人差を少なくした算出方法です。僕はこの数字を使っています。
最大心拍数による方法
運動強度=心拍数÷最大心拍数
目標心拍数=運動強度×最大心拍数
たとえば、最大心拍数が190の人が強度80%の運動をしようとする場合、
0.8×190=152 となり
目標心拍数は152となります。つまり運動強度80%の運動は心拍数を152以上挙げれば数字上は達成されたことになります。
カルボーネン法
※↑は教科書にも載っており、国家資格試験にもたまに出るほど有名な計算式です
運動強度=(心拍数ー安静時心拍数)÷(最大心拍数ー安静時心拍数)×100
目標心拍数=運動強度×(最大心拍数ー安静時心拍数)+安静時心拍数
たとえば、安静時心拍60回/分、最大心拍数190回/分の人が運動強度50%の運動をしたい場合は
0.5×(190-60)+60=125
心拍数が125になるように運動を実施すればよい。
ZONE分類(GARMIN 910XTJ 操作マニュアル参照)
状態 | 効果 | |
ゾーン1(50%~60%) | ・心身ともにリラックスしたランニング強度 ・息を切らさず会話が弾む |
<有酸素能力の基礎作り> ・ビギナーの初期トレーニング ・基礎体力作りに適している |
ゾーン2(60%~70%) | ・会話をするのにきつさを感じる ・快適さを感じるランニング強度 |
<有酸素能力の向上> ・効果的な脂肪燃焼効果 ・体力の向上効果 |
ゾーン3(70%~80%) | ・ややきついランニング強度 ・会話を続けることが難しい |
<有酸素能力のさらなる向上> ・効率的な持久力の養成効果 ・マラソントレーニングに適している |
ゾーン4(80%~90%) | ・かなりきついランニング強度 ・会話をすることができない |
<無酸素性能力の向上> ・乳酸耐性の向上効果 ・走行力のある専門的なトレーニングを積んだランナー向け |
ゾーン5(90%~100%) | ・ほぼ全力で行うランニング強度 ・呼吸はそうとうきつい |
<最大酸素摂取量の刺激> ・速度、筋力、瞬発力の向上 ・最大酸素摂取量を刺激し、初期レベルのランナーによっては増加 ・鍛えられたアスリートのトレーニングレベル |
具体的に僕の場合<27歳 男性 安静時心拍 45回/分>※カルボーネン法適用
ゾーン1 運動強度50~60% 目標心拍数 116回/分~130回/分
ゾーン2 運動強度61~70% 目標心拍数 131回/分~145回/分
ゾーン3 運動強度71~80% 目標心拍数 146回/分~159回/分
ゾーン4 運動強度81~90% 目標心拍数 160回/分~173回/分
ゾーン5 運動強度91~100% 目標心拍数 174回/分~188回/分
このように目標心拍数さえ割り出してしまば、あとはこの数字を基準としてトレーニング精度・密度をコントロールできます。
※ゾーンの運動強度(%)を明確に区別するために少しだけ改変しました。
心拍計トレーニングの趨勢
スポーツ科学の視点で言うと、心拍計の重要度は低くなってきています。
これはパワーメーターや乳酸測定などの優れた指標が登場してきたからです。
しかし、何も指標がない状態でやみくもにトレーニングするよりは、なんらかの指標があった方がパフォーマンスの把握・向上に有意義なのは言うまでもありません。
心拍計トレーニングのメリット
・安価である
・難しい知識が必要なく誰にでも扱える
・体調把握に優れており、トレーニング強度管理に便利
・スイム、ロードバイク、ランニングに適応可能
心拍計トレーニングのデメリット
・数値が不確かで変動が大きい
・短時間強高度トレーニングでの運動強度の目安としては不十分
・数値に変化が表れるまで時間がかかる(1分以内の短時間トレーニングには不利)
心拍計トレーニングのデメリットとして挙げた「数値が不確かで変動が大きい」ことがスポーツ科学の分野では嫌われているみたいで、重宝されない要因です。科学の分野では不確実なものは許されないですから。
心拍計トレーニングのすすめ
心拍計トレーニング方法 引き出せ持久力
数値の変動が大きく不確実だとは思われがちですが、だいたいの目安としての機能は十分にはたします。厳密な運動強度のコントロールは難しいかもしれませんが、オリンピック選手ではない僕たちはそこまでシビアになる必要はないと思います。
心拍数の特徴として体調が悪いときには安静時心拍数が高くでます(たとえしんどいな~との自覚がなくても)。身体は正直です。
これにより、練習メニューを軽くするもしくは休む等の対策を行うことで、オーバーワークやシンスプリント等の故障を防ぐことができます。
トレーニングを継続しておこなうことで安静時心拍数の低下が観察されます。
これは心臓という筋肉が肥大したことで1回のポンプ活動(拍動)でたくさんの血液を身体に送ることが可能になったことを意味しています。
これにより、さらにきつい運動を行うことができ、きついと感じていたトレーニングも特にきつさを感じなくなってきます。
心拍計トレーニングを始めた初心者の方は安静時心拍数の低下がパフォーマンス向上と直結するので、これを目安にトレーニングを実施してもよいかもしれません。
最後に
雑誌や本を読むと「目的と手段を間違えてはいけない!」と言っている選手や監督、元経験者(ショップ経営者)がいます。
まさにその通りだと思います。
しかし僕らはプロではありません。自由にトレーニングする時間やお金や環境がない場合もあります。
プロではなくアマチュア(市民レーサー)で上位を目指そうとすれば、目的と手段をごっちゃにしたほうがよいと僕は思います。
この心拍計トレーニングにしても選手や監督、元経験者は「数値を目指すのではなく、実際の大会でのパフォーマンスが重要であり、数値に固執するな」と言われると思います。
でも、基礎作りの段階こそ数値を目標にしたほうがはるかに効率的であり、成長も実感でき重要だと思います。ここである程度の数値を出さないとアマチュアでの上位なんて取れるわけがありません。
そしてある程度数値を出せるようになると、トレーニングが楽しくなり、大会でもよい順位が取れるようになります。
ここではじめて数値にとらわれないことが大切になると思います。目的と手段をきっぱり割り切ることでさらに高見にいけると思います。
↑この記事にも少し詳しく書きましたのでよかったら参考にしてください。
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